こんにちは、みどー(@mido_app)です。
今回は最近リリースした辛いお店を便利に検索できるアプリ「旨辛通」のリリースに伴い、プレスリリースを出してみたので、自分の備忘録も兼ねて個人開発者向けに自分の経験をまとめてみました。
この記事では、
- そもそもプレスリリースとは何か
- どのタイミングで打つのがよさそうか
- 実際に送った文章やテンプレート
- どのメディアに送ったか
といった実体験をまとめていきます。
実際に掲載された文章や、掲載依頼に使った Word テンプレート、送付先のメディア一覧も載せているので、「プレスリリース出してみたいけどやり方がわからない…」という方の参考になると嬉しいです!
Table of Contents
プレスリリースとは?
プレスリリースとは?
プレスリリースは、事業者が自社のニュースをメディア(報道機関)に向けて発表するための公式な文章です。「ニュースリリース」と呼ばれることもあります。
ふだんニュースサイトやWebメディアで見かける記事は、記者や編集者が取材して執筆したものが多いですが、プレスリリースの場合は、開発者や企業側が自分で情報をまとめて、プレスリリース配信サービスに登録・配信するのが基本です。
めちゃくちゃ噛み砕いて言えば、「自社以外のメディアに、自分のアプリのニュースを載せてもらえる仕組み」くらいに捉えておくとイメージしやすいと思います。
プレスリリースのメリットとは?
プレスリリースの一番大きなメリットは、プレスリリース配信サービス以外のメディアにも拾ってもらえる可能性があることです。
プレスリリースを配信すると、まずはプレスリリース配信サービス(PR TIMES 等)に掲載され、そこから連携しているさまざまなニュースサイトやWebメディアの編集者の目にも触れます。
その中で、「このネタおもしろいな」と思ってくれたメディアがあれば、こちらから個別に頼まなくても記事化してくれることがあります。(もちろん「編集者が載せたいと思ってくれた場合に限る」という前提付きですが…)
プレスリリース配信サービス自体は、一般ユーザーが日常的に眺めるものというよりメディアの編集者や一部のビジネスパーソンが情報収集のために見る場所、と考えておくとイメージしやすいです。
ただし、そこを起点に一般ユーザー向けメディアの記事に繋がることもあるので、「BtoB 的な窓口だけど、BtoC に繋がることもある」くらいの温度感で捉えておくとよさそうです。
プレスリリースを打つタイミングは?
今回が初めてのプレスリリースだったので、事前にいろんな記事を読み漁って調べた結果、「リリース当日」か「リリース直前」あたりが、もっともオーソドックスで効果が出やすいタイミングだと感じました。
プレスリリースは、「こういうサービスが出た」「こんなコラボが始まった」といった速報性のあるニュースを扱うものなので、情報の鮮度が非常に大事です。
鮮度が落ちれば落ちるほど、プレスリリースを見ているメディア側の「取り上げたい」という気持ちも下がっていくと考えてよさそうです。
ですので、個人的な結論としてはリリース2日前〜リリース当日の間に出すのがいいだろうと結論づけました!
プレスリリースをどんなイベントの際に配信するかについては、アプリ開発でいうと典型的には以下のようなタイミングが候補になると思います。
- アプリのリリース時
- 大型アップデート時
- ○○万ダウンロード突破
- ○○とのコラボ開始
- 口コミ数・会員登録数など(=アプリ内の何かのKPI)○○件突破
- ○○キャンペーン開始
旨辛通の場合、2025年9月にiOS版をリリース済みでしたが、今回はAndroid版に対応した正式版(v1.0.0)のリリース(2025年11月28日)というタイミングでプレスリリースを実施しました。
配信する曜日や時間について、比較的プレスリリースを受け取る編集者のメールボックスが空きがちな火曜日〜木曜日の午前中がよいという記事もありましたが、旨辛通ではあまり深く考えずに金曜日に実施しました。
結果、後述するように多くのメディアに取り上げてもらえたので、金曜日だからと言って埋もれてしまう…のようなことは少なくとも今回の場合はなかったです。

みどー
火曜日〜木曜日に配信していたら…というifの話はできないので、あくまで今回の僕のプレスリリースのタイミングでは問題なかった、というだけの話ですのでご注意ください!
プレスリリースで気をつけるべきこと
ここからは、実際にプレスリリースを出してみる際に、僕自身が気をつけたポイントを書いていきます。
Webで得た情報を押さえつつ、個人的に気をつけたポイントも併記していきますが、共通するのは以下の2つのポイントです!
- メディアの編集者の労力を最小化する工夫をしよう
- どんなニュースか、どんなアプリかが端的に伝わるように文章を作ろう
ポイント1: 基本的に「送った文章のまま掲載される」
まず一番意識しておいたほうがいいのは、「プレスリリースに書いた文章は、基本的にそのまま掲載される」という前提です。
プレスリリースメディアに掲載する文章自体は自分達が書いたニュース文章がそのまま載る仕組みなので、当たり前なのですが、プレスリリースメディアからの通知を見て載せていただけたメディアでも基本的にそのまま掲載されます。
もちろん、媒体によってはタイトルを少し変えてくれたり、冒頭のリード文を編集してくれたり、稀にアプリを実際にインストールしてレビューしてくれたりするメディアもなくはないですが、少なくとも僕が見た範囲では9割以上は「ほぼ原文ママ」でした。
これはこの章の冒頭に書いた「メディアの編集者の労力を最小化する工夫をしよう」に繋がるのですが、基本的にメディア編集者は毎日毎日大量のプレスリリースをメールで受け取っています。
編集者の目線になって考えてみましょう。
朝出勤して、大量のメールが届いている。その中から自社のPV獲得に繋がりうるニュースをピックアップし、自社メディアの管理サービスに記事内容を打ち込んで公開していく…。(しかも別にそれだけが自分の業務ではない)
た、大変すぎる! そう、編集者は基本的にめちゃくちゃ忙しいと思っておいた方がいいのです!
この前提を踏まえて、そのまま載せてもおかしくない文章を最初からこちらがしっかり作り込みましょう!
「編集者がいい感じに直してくれる」なんてことは怒らないので、自分の原稿で完結させる前提でチェックしておきましょう。
ポイント2: 端的でわかりやすいタイトル
プレスリリース配信サービス上でも、メディアの編集者のメールボックス上でも、最初に目に入るのはタイトルです。
ここで「何の話かよくわからない」とスルーされてしまうと、中身を読んでもらう前に終わってしまいます。
これが正解かはわかりませんが、僕がタイトルを考えるときに意識したのは、
- 誰のためのものか(例:辛いもの好き向け、○○ユーザー向け)
- 何ができるのか(例:辛いお店がサクッと探せる、など)
- ニュース性がどこにあるのか(例:正式版リリース、Android 対応、○○万DL など)
の3つのポイントがタイトルだけでわかるように情報を詰め込むことです! 端的でわかりやすいタイトルになるように心がけました。
今回作ったタイトルはこんな感じでした!
旨くて辛い飲食店がサクッと見つかるアプリ「旨辛通」の正式版をリリース
ポイント3: プレスリリースの冒頭で5W1Hがわかるニュースのまとめを記載する
プレスリリースを出すにあたり、他の企業や個人が出しているプレスリリースを見て回った結果、共通するのは冒頭に「なんのニュースか」がわかる端的な文章が記載されていることでした。
これはプレスリリースの読み手が、端的に何が起こったのかを把握できるようにするためのしきたりのようなものなのだろうと想像しています。
今回はこんな冒頭文にしてみました。
旨辛料理が好きな人、刺激を求めたい人へ。株式会社Tsu(本社:東京都文京区、代表:北村 宗大)は辛さだけでは判別できない“旨辛の世界”を正確に可視化する新しいグルメアプリ「旨辛通(うまからつう)」をリリースしました。
改めてこの記事をまとめるにあたって調べると、本来は5W1Hを含めるとよいとのことで、上記で挙げた例はWhenが抜けていたりとちょっと課題があります…。
- Who:誰が出しているニュースか(例:株式会社XXX)
- What:何に関するニュースか(例:アプリの新規リリース/大型アップデート)
- When:いつリリース/開始するのか(例:2025年11月28日リリース)
- Where:どこで提供されるのか(例:App Store / Google Play)
- Why:なぜこのアプリ/アップデートを出すのか(例:○○なユーザーの課題を解決したい)
- How:どんな特徴・仕組みで実現しているのか(例:旨み・辛さ・痺れの3軸で評価できる など)
これらを加味すると、以下のような文章が最も適切だったと言えそうです。(反省できたので今回の記事を書いた意味があった…笑)
旨辛料理が好きな人、刺激を求めたい人へ。株式会社Tsu(本社:東京都文京区、代表:北村 宗大)は、辛さだけでは判別できない“旨辛の世界”を正確に可視化する新しいグルメアプリ「旨辛通(うまからつう)」を、2025年11月28日より App Store および Google Play にて正式リリースしました。

みどー
これも、あくまで自分のケースなので正解かどうかはさておき、この記事を読んだ人の参考になれればなぁ…くらいで掲載しているのでご参考まで!
おまけ: プレスリリース全文
他にもアプリの機能を端的に説明するなど、タイトルや冒頭の文章以外はどのようにしたかについては以下のPR TIMESの記事をご覧ください。
プレスリリースのテンプレートについて
今回プレスリリースを送る際には、ここまで説明してきたようなプレスリリース用の文章をまとめたWordファイルとアプリの画像素材など、記事作成に使ってもらえる素材をGoogleDriveの共有フォルダにいれ、そのURLをメールや投稿フォームから送る形で送付しました。
Wordファイルは少しでもみやすくなるようテンプレートの利用をしたので、PR TIMES公式が出しているテンプレート集のリンクを貼っておきます。
このリンクの中から自分の用途に合うものを選んで、テンプレートに沿って内容を記載していけば大きく外すことはないと思います!
今回送ったメディア一覧と掲載率
以下、今回プレスリリースを打った際に自分からプレスリリースを送ったメディアの一覧と、そのプレスリリースを見て記事を載せていただいた他メディアを把握している範囲でまとめました!
プレスリリースメディア
自ら掲載依頼を送付したメディア
※ Mynaviニュース、ITmediaにも送付してみましたが、非掲載でした
プレスリリースを見て掲載いただいたメディア
終わりに

今回は旨辛通のリリースにあたってプレスリリースを打ったので、今後の備忘録として気をつけたポイントやテンプレート、送付先をまとめました。
これからプレスリリースを送ってみようという方に少しでも参考になれば幸いです!